こんにちは!理学部のA.K.です。今回は東大で出会える面白い授業について話していきたいと思います!ここでは主に皆さんが入学直後に所属する、教養学部前期課程の授業に関して述べていきたいと思います。
授業科目の種類
教養学部前期課程(1,2年生)では、選択科目として文理問わず様々な選択科目が用意されています。
その選択科目は文理共通で大きく分けて、L(言語・コミュニケーション)、A(思想・芸術)、B(国際・地域)、C(社会・制度)、D(人間・環境)、E(物質・生命)、F(数理・情報)の各系列と主題科目(学術フロンティア講義、全学自由研究ゼミナール、全学体験ゼミナール)、展開科目とに分かれています。
L系列では、既習外国語の4技能(読む・聞く・話す・書く)の能力をさらに高めたり、初修外国語の語法を学んでいったりします。一から文法を学んでいくものであったり、会話や演習を通して実際の使い方を学んでいく授業もあります。
A-F系列は各テーマに沿った、主に講義形式の授業が展開されます。
学術フロンティア講義では、各分野の最先端の内容を聴くことができます。
全学自由研究ゼミナールでは、教養学部前期課程のうちに、専門的なテーマでゼミナールを行ったり、実際に研究室に行って研究の一端を体験したりすることができます。
全学体験ゼミナールでは、実際に最先端の研究が行われている現場を見たり、座学では経験できない学びを各分野に適した場所で行ったりすることができます。
展開科目では様々な分野のゼミナールが行われています。
以下では、各カテゴリーから少しずつ、自分が面白かったと思う授業を取り上げていくことにします。
私の2Sセメスターの時間割です。このセメスターは必修科目(背景色なし)が少ないので、選択科目を多く履修できます。 |
面白かった授業
ここからは、私が実際に受けてみて面白かったと思った授業をいくつか紹介していこうと思います。授業名(系列、受けたセメスター)という表記をしていきます。
音楽論(A, 2A)
オペラを観るための導入となる授業でした。毎回ある作品を取り上げ、作品の内容や歴史的背景の説明の後、実際に作品の映像を観て感想を書く、といった感じでした。オペラ作品の奥深さ、面白さに気づくことができました。
世界史論(B, 1S)
中東のキリスト教徒に焦点を当てた授業でした。高校までではあまりテーマに取り上げられないもので、新たな視点を得られました。先生が話してくださった、実際に中東に行った時の体験談も面白かったです。
現代社会論(C, 1A)
戦後のテレビ番組を取り上げ、そこから当時の時代背景を読み解いていく、といった内容でした。実際に授業中で番組の一部を見ました。どの番組も面白い内容で、とても考えさせられる授業でした。
社会環境論(D, 2S)
産業の立地という地理学のテーマを、お金の観点から捉えてみる、という内容でした。先生の話の内容が面白く、もともと地理に興味があったこともあって、楽しく過ごすことができました。今まであまり考えてこなかった視点から産業の立地を見つめてみることで、新たな発見を手に入れることができました。
スポーツ・身体運動実習(D, 2S)
スポーツの種目をいくつかの中から選び、セメスターを通してその種目を体験し、習得する、といった内容でした。自分はゴルフを選択しました。ゴルフに関してはほぼ初心者だったのですが、スイングの仕方やパターの打ち方というかなり初歩的なところから丁寧に教えていただきました。最後の授業では、千葉県の検見川運動総合場まで行って実際にラウンドを回るという経験をしました。総じて非常に楽しかった記憶があります。
生物素材の科学(E, 2S)
農学部の生物素材化学専修によるオムニバス形式の授業でした。具体的には、バイオマス材料(特にセルロース(植物の主成分))のメカニズムを解明して、更なる社会への応用を考える、といった内容でした。もともと興味があった内容ですが、この分野に関係する授業は駒場では意外と多くないと思います。実際に研究された素材に触れることもでき、面白い内容だったと思います。
学術フロンティア講義:数理科学の研究フロンティア:宇宙、物質、生命、情報(2S)
理化学研究所のさまざまな研究員から、ご自身の最先端の研究の内容を説明していただく、といった内容でした。ブラックホールや細胞、ゲノム、深層学習といった、最近話題になっているテーマについて詳しく知ることができて満足でした。自分の興味がそそられる内容が多く、今の進路を選択する決め手ともなりました。
全学体験ゼミナール:原子力・核融合の研究開発現場を見てみよう!(1S集中講義)
東京大学柏キャンパスや茨城県東海村、大洗町にある原子力関係の施設や核融合の研究開発現場を視察するという課外学習でした。実際に原子力関連の施設や核融合の研究開発現場に行くことは初めてで、最先端の設備を観察するとともに現場の研究者から詳しい説明を聞くこともできました。このほかにも2回ほど、全学体験ゼミナールという形式で校外で学習を行いました。どれもとても面白く、また勉強になりました。やはり、座学で学習するだけよりも、実際に現地に行って観察するということが学習に重要だ、ということを感じました。
最後に
以上で紹介した授業は全体のほんの一部です。他にも様々な分野の面白い授業が開講されるはずなので、合格した暁にはぜひ自分で面白い授業を見つけて、見識を深めていってほしいと思います!