こんにちは。文科一類1年のR.M.です。
今回の記事では、前回に引き続き寮暮らしの生活についてお伝えしたいと思います。
東大に合格して地元を離れ、どのような暮らしの形態を選ぶかお悩みになっている方も多いと思いますので、この記事がそういった皆様のお役に立てることを願っています。
学生寮を選んだきっかけ
私の地元は関西で、東大に通うために寮に入ることにしました。
寮の中でも県人寮など様々なタイプがあると思いますが、私は男子学生寮に入りました。
寮を選んだきっかけは、大学に入るまで自炊を全くしたことがなく、新生活で様々なことに追われる中で自炊までできるのか不安だったことが大きな理由の一つです。
また、母が様々な寮を見学した際、寮父さん・寮母さんのアットホームな雰囲気に魅了され、セキュリティも十分だと判断したため、この寮を選んだそうです。
加えて、東京の都心から少し離れた、閑静な街並みが落ち着いた暮らしに繋がりそうだとも思ったそうです(これは入寮した私にとっては、東大から遠いというデメリットになってしまいましたが・・・)
地方出身の東大生の多くは井の頭線沿いかつ駅から徒歩圏内の場所で生活しますが、私は京王本線かつ駅まで自転車を使う必要があったため、1限で雨の日に通学するのは本当に辛かったです。
雨の日は駅まで歩くのですが、傘をさしていても、それなりに長い時間雨の中を歩く必要があるので、自分や荷物が濡れたりして気分が落ち込んでしまいます。
また、(人の密度が異常に高い)電車が苦手という方は、徒歩・自転車で通える寮を選ぶことをおすすめします。
私は電車に乗れない訳ではないのですが、パニック障害を持っているので、朝の満員電車に乗るのはとても辛かったです。
上京したタイミングと寮の特徴
上京したのは3月下旬で、他の地方出身の東大生に比べると早めに入寮させていただくことができ、手続き等の準備を整えることができました。
さらに、家具一式が備え付けられていたため、自分たちで新たに家具を準備する必要があまりなく、半日部屋を整理するだけで生活を始めることができました。
主に入寮しているのは東京大学と明治大学の学生で、約120人ほどが生活しています。
私が入寮している寮の大きな特徴の一つはトイレ・浴場が共用で、月曜日から土曜日までは朝・夜に食事を食べられることです。
食事は予約制ではなく、その日の急な都合で食事に行けなくても大丈夫です(食事が予約制の寮もあるそうです)。
食事の時間が部活・バイトと合わず食べに行きづらいという暮らしになってしまうかもしれませんが、お風呂をほぼ一日中使えるのは大きな利点だと思います。
自炊は冷凍食品を電子レンジで温めたり、電気ケトルを使ってカップ麺を作ったりする程度です。
自炊している友人もいますが、それなりに時間を要するそうなので、今まで全く料理をしたことがない、という方は食事付きの寮をおすすめします。
学生寮のメリット・デメリット
学生寮の大きなメリットは寮父さん・寮母さんがいらっしゃることです。
バランスのとれた食事を作ってくれる上、共同トイレ・共同浴場の清掃を細部まで丁寧に行ってくださいます。
学生たちが集団で生活するから集団感染のリスクが高いと思ってしまう方もいらっしゃると思いますし、私も最初はそう思っていました。
しかし、寮父・寮母さんの感染拡大対策は非常に徹底されていて、正直これで感染してしまったら仕方ないな、と思ってしまうほどです。
また、体調が悪くなっても寮父さん・寮母さんが手厚くサポートしてくれます。
私自身、去年の7月にコロナにかかってしまった時は、本当に学生寮を選んで良かったと思いました。
コロナ・インフルなどの感染症に罹患してしまった場合は自室に隔離され、共同浴場は使用禁止になり、トイレも共同トイレの一つを自分だけが使うことになります。
また、鍵を無くしてしまった時も、寮の友人が部屋に泊めてくれたり、翌日には寮父さんがマスターキーを貸してくれたりなど、迅速に対応してもらえます。
一方、デメリットとしては、一般的に規則が他の寮形態に比べて厳しいことです。
寮生以外を寮に入れてはいけない、という学生寮の典型的な規則は私の寮でも同じです。
特に、私の寮は男子寮なので、女性を寮内に入れることは厳しく禁止されており、規則を破ると即退寮になります。
私の場合は寮が東大からもかなり離れており、友人を寮に招く機会が全くなかったため、この規則に困ったこともありませんでしたが、友達を寮に招きたい、という方には向いていないと思います。
門限はありませんが、食堂が空いている時間がそれほど長くないため、部活動・バイトなどで食堂を利用できる日が少なくなってしまう可能性もあります。
また、ネットなどでよく言われている、学生寮に入ると友達ができて交流を広げやすい、という情報は必ずしも正しくないと思います。
コロナ禍前は学生寮内・学生寮同士の交流もあったそうですが、今は私の寮ではそういったイベントはほとんどなく、寮生同士の繋がりも薄いという印象です。
また、騒音被害も悩みの種になりやすいです。深夜の通話が周囲にどれほどの迷惑をかけているか、自分自身では気が付きにくいと思います。
私も深夜の通話で他の寮生に迷惑をかけてしまい、注意を受けたことがありますし、逆に他の寮生の夜間の長電話に不快感を感じることがあります。
部屋同士の壁が厚い建物ならこのような問題は起こりづらいのかもしれませんが、実際に住んでみるまでわからないことも多いと思います。
口コミなども参考にしながら、慎重に選ぶことをおすすめします。
寮暮らしを検討されている方へ
地方から初めて上京し、「寮生活上手くいくかな・・・」と不安になっている方もいらっしゃると思います。
私自身も最初は不安でした。
私が最初に抱いていた寮のイメージは、起きる時間も食事時間も入浴時間も厳しく制限され、夜は消灯し寝るしかない、といったものでした。
しかし、実際の寮の多くはこのように私がイメージしていたようなものではなく、今まで私が紹介してきたようなものが多いでしょう。
私はすでに同じ寮に入寮していた友人がいたため、困った時も相談することができましたが、入寮先に知人がいないという方は、なるべく寮で知り合いを作っておくことをおすすめします。
困った時はお互い様、という言葉があるように、慣れない東京での生活の中でいくつも困った状況に直面すると思います。
そういった時、悩みを相談できる知人が寮にいると、とても頼りになるはずです。
ご家族の方へ
受験生は受験のことや入学手続きで頭がいっぱいだと思うので、入寮に必要な物品の準備などでご家族のサポートがあると、とても助かると思います。
私の場合、寮を選ぶのも寮に必要な物品の注文をするのも母に頼ってばかりでした。
母がそういった生活面での上京の準備を全て手伝ってくれたおかげで、私は入学手続きを問題なく済ませることができました。
また、親元を離れて寮で集団生活をするのは初めて、という方もいると思うので、精神面でサポートをしてあげるとお子さんも不安が和らぐと思います。
私も初めの頃はなかなか寮に慣れることができず、頻繁に母と連絡をとり、不安を解消してもらっていました。
このようにご家族の方による物質面・精神面でのサポートは新入生にとって非常に頼りになると思います。
是非、お子さんと積極的にコミュニケーションをとり、困っていることがないか、相談しながら入学準備・新生活を始めていただくことをおすすめします。
終わりに
新生活のことや寮のことで不安な思いを抱えている新入生の方もいらっしゃると思います。
私も全く同じだったのでその思いはよく共感できます。
しかし、寮生活は思ったより快適で楽しいです。
住めば都、という言葉にもあるように、慣れてくると寮の苦手だった部分も気にならなくなってきます。
そして、1人で自分の好きなようにスケジュールを立てられる自由さを感じるようになると思います。
寮生活の全てが楽しいことばかりとは言えませんが、新入生の皆さんも、半年もしないうちにふと、大学生活を楽しんでるな、と感じるようになっていると思います。
新入生のみなさんが自分だけの彩ある大学生活を楽しんでいただけることを願っています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
画像は夜の東大駒場キャンパスです。
季節はなんとなくわかると思いますが冬です。
ブログの内容自体とは関係ないのですが、気に入ったので撮影しました。
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次回は【3/25】実家暮らし生の生活をお届けします!