こんにちは!文科一類1年のK.O.です。
駒場キャンパスの銀杏並木も色づきが進む季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
受験生の皆さんにとっては、共通テストも近づき、受験生としての意識を再確認させられる時期ですね。
そろそろ秋模試が返却される時期ですよね......。
共通テストが迫る一方で二次試験も不安を感じる、そんな葛藤を抱えていませんか??
模試が良い結果であれ悪い結果であれ、二次試験までにどう勉強を進めるべきなのか、考えるきっかけにして欲しいと思っています。
そこで今回は、秋模試の結果を糧にして合格を掴んだ私の体験談をお話ししていきます。私自身の結果については、どうしてもかなりネガティブな内容が多くなってしまいますが、受験生当時の正直な思いを綴ったつもりなので、その過程を楽しんでいただけると幸いです。
秋模試に関する過去の記事もぜひ参考にしてください!
過去最低の出来
私自身の秋模試は、正直思い出したくもないくらい最悪なものでした。
原因は、自分の実力を過信しすぎていた、それに尽きると思います。
私は、とにかく数学が苦手で、数学の出来によって毎回の模試の手応えと結果が大きく変動するような状態でした。
それでも、夏模試では数学の出来があまりよくなかったにもかかわらず判定が良く(全てA判定でした!!)、通っていた塾の先生からも「このまま頑張りましょう」というアドバイスをもらい、高3当初の緊張感はなくなっていました。
「今まで勉強頑張ってきたんだから、知らず知らずのうちに実力がついていたんだ、あとは現状維持さえできれば、東大に合格するに違いない」
そんなことまで考えたかもしれません。
その状態で9〜10月を過ごし、秋模試に突入しました。
当日、数学の問題用紙を開いた私は、愕然としました。
解けると思って手をつけた第1問が解けないのです。
頭が真っ白とはまさにこのこと、完全にパニックになりました。
比較的解きやすいと言われる微分積分が解けないはずがないのに、なんで解けない??
他の問題に割く時間が削られる!!
なんで出来ないの......?
心の中で叫び続けた150分間でした。
実際半分泣いていたかもしれません。
焦れば焦るほど頭の回転は悪くなり、試験が終わる頃には、疲れ果てて放心状態になっていました。
次の日の社会と英語の試験も気付いた時には終わっていた、というような感覚でした。
中1の4月から大手塾に通い、年2回やってくる大きな模試に向けて勉強することを6年間続けていました。
模試には人一倍慣れていたはずです。
その私が最後の最後に味わった最大の挫折でした。
結果は数学の点数がなんと一桁。
試験時間が終わった瞬間に予想はしていたものの、実際に現実を突きつけられた時はショックでした。
他の教科も夏から全くと言っていいほど点数が上がっておらず、もちろん、判定も下がりました。
できることは全てやった
さて、ここから私がどうやって立て直し、二次試験本番の数学で合格者平均点(非公式値)を5点ほど上回るまでに持っていったのかをご紹介します。
まず、模試の2日目が終了した後、帰宅してすぐに全教科の解答解説を読んで自己採点と反省を行いました。
それまでは自分のミスを発見して落ち込むのが怖くてこの作業を怠っていたのですが、この時ばかりはそんなことを言っている場合ではない、と思ったのです。
すると、解説資料を開いただけで、例の数学第1問が、解けるはずだった、解けないはずがなかった、問題であったことがわかりました。
間違いなく自分以外のほとんどの受験生がこの問題は解けたでしょう。
ここのポイントに気付いていれば解けたのに......、そう思いましたが、後の祭り、もうどうしようもありません。
ここで私はこう考えました。
これが本番でなくてよかった。ここで失敗しているということは、普段の勉強中から同じような失敗を繰り返してきていたはずだ、と。
原因として考えられたのは、自分で1年分のセットの難易度を見極めて戦略を立てる力が下がっていたことでした。
自分の人生をかけた試験本番は緊張していますから、どんな問題を見ても「今年は難化した!!」と焦ってしまいがちになります。
そこで私は、東大数学40年分、古典10年分の過去問集を購入し、1日1年分のペースで解きました。
解説の冒頭にその年度の難易度が記載されていたので、解き終わった後に自分の所感と照らし合わせて問題を開いた時の判断と齟齬がなかったかを確認します。
これにより、本番新しい問題を見てすぐに、どの問題から手をつけるべきか、どの問題は後回しにする(または捨てる)べきか、判断する訓練を積むことができ、2月初めごろには自分の手応えに大分自信を持てるようになりました。
一方で基礎固めも怠りませんでした。
私の場合は、12月ごろから共通テストの勉強に本気で取り組み始めました。
共通テスト対策は基礎知識の確認や計算の速度を上げる練習になるので、これを利用して抜けている知識がないか確認していました。
数学以外の科目に関して、社会は知識不足、英語は読解速度の低下と単語力不足が伸び悩んでいた原因であることは自覚していたので、二次試験本番までに必要な勉強量を洗い出し、計画的に進められるように予定に組み込みました。
模試の各教科ごとの振り返り方について詳しく記述されているこちらの記事も参考にしてください!
意識改革
勉強に向き合う意識も大きく変わりました。
まず、二次試験の目標点を、前年度の合格最低点から、過去20年の中で最も高かった合格最低点+10点に引き上げました。
こうしておけば、本番で大きく難化・易化が起こっても、自分の目標点に達することだけを考えれば、自然と結果がついてくるようになる、と考えたのです。
また、本番どんな状態でも自分ができる最高のパフォーマンスを発揮できるように、イメージトレーニングも行いました。
大学受験は、多くの人にとって高校生〜20歳くらいまでの人生で一番と言っていいほど大切な時期に、年1回しかやって来ない、大イベントです。
どんなに一生懸命その大切な時期を費やし、毎日時間をかけて勉強したとしても、本番でたった1度失敗してしまえば、その努力を大学側に気付いてもらうことはできないのです。
逆に、それまで模試で何回失敗していたとしても、本番でたった1度成功すれば、それで十分だ、ということになります。
受験本番は人生をかけた大一番ですから、どんなことがあっても言い訳は許されません。
秋模試返却後から本番までの時間は、できる限り失敗の要因を事前に排除しておけるように、物理的・心理的準備を整える期間と位置付けました。
これらの意識改革により、自分の中で受験に向かう気持ちが高まり、それまでにないほど集中して全力で勉強に向き合うことができるようになったと思います。
終わりに
ここまで秋模試との向き合い方について、私自身の経験をご紹介してきました。
これはあくまで体験談に過ぎず、受験生の皆さん全員に当てはまるものではないと思いますが、皆さんを後押しする力になっていれば幸いです。
なお、理系の体験談もございますのでこちらもぜひ参考にしてください。
受験生活は長いものですから、良い時も悪い時も、きっとあると思います。
予想もしないことが起こることもあるかもしれません。
そんな時に自力で試行錯誤しながら前進した体験は、大学受験を乗り越えた人にしかできないものでしょう。
その先にしか見られない景色があるはずです。
皆さんのご健闘をお祈りしています。
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次回は【12/6】共通テスト、どう勉強した?についてお届けします!