はじめに
陽春の候、穏やかな光があまねく降り注ぎ、心華やぐ季節となりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
ついに合格発表の日がやってきました。
合格されたみなさん、おめでとうございます!
初めまして、文科二類1年のC.Y.と申します。
これでやっと一息つける...といきたいところですが、入学に向けて準備しなければならないことは山のようにあります。
今回はその中でも特に悩ましく、大学一年生の学校生活に大きく影響する第二外国語についてお話しします。
第二外国語とは
東京大学では前期課程(1〜2年生)において、所属科類に関わらず、「必修外国語」として「既修外国語」と「初修外国語」の2つの外国語を学びます。
「必修」とは「その科目の単位を取らなければ進学選択に参加できない、または進級できない」科目を指します。
英語と日本語以外の言語を学んだことがない人が多いため、既修外国語として英語(留学生の場合は日本語)を選び、初修外国語としてドイツ語・フランス語・中国語・ロシア語・スペイン語・韓国朝鮮語・イタリア語の7つの言語の中の1つを選ぶ、というものが主流な履修形態になっています。
既に学んだことのある言語がある場合は、その言語を既修外国語として履修することもできます。
初修外国語の授業数は文理で異なります。
文科生・Sセメスター:週3コマ(○○語一列・○○語二列・○○語初級演習)
文科生・Aセメスター:週2コマ(○○語一列・○○語初級演習)
理科生・Sセメスター:週2コマ(○○語一列・○○語二列)
理科生・Aセメスター:週1コマ(○○語一列)
となります。文科生の方が授業が多い時間割になっています。
そして、第二外国語の希望は、入学手続きの際に提出します。
第二外国語の選択を含めた入学手続きについては、以下のページ等の大学の公式な情報を必ずご確認ください。
ここで重要なのが、この第二外国語の希望登録は3/13正午までに行う必要があるということです。
また、一度提出した希望は変更できません。慎重に、かつ速やかに登録しましょう。
第二外国語の希望は2つまで記入できます。
ただし、注意すべきことは、この2つの希望に優劣はない、ということです。
言い換えれば、上に記入したものが第一希望、次に記入したものが第二希望というわけではない、ということです。そして、希望を1つしか入力しない場合はその希望理由を400〜800字で入力する必要があります。(令和6年度時点)
希望を2つ提出した場合はどちらの言語を学ぶことになるか分かりません。
そのため、学びたい言語が決まっているならば、希望理由を書いて、第一希望の言語のみを入力することをお勧めします。
自分の経験
私は学びたい言語を1つに絞ることができなかった結果、特に広く使用されているスペイン語と中国語を希望して、スペイン語を学ぶことになりました。
スペイン語を履修した感想を一言で表現するとすれば、大正解でした。
というのも、スペイン語は自分にとって馴染みやすい言語でした。
特に発音が日本語のカタカナの発音と類似している点が学びやすかったです。
一方で、動詞の活用や、男性名詞・女性名詞など覚えることが多く大変だった部分もあります。
ですが、これらは他の言語でも苦労するところだという印象です。
クラスの雰囲気としては、明るくて活発な人が多く、楽しいクラスだったと思います。
私のスペイン語の先生はとても陽気で授業もとても楽しいものでした。
個人的には大学生活一年目を振り返ってみて、スペイン語を選択してこのクラスになれて良かったと感じることは多かったです!
そして、言語を選択する上で、良い成績が取りやすい言語を履修したい、という方もいると思いますが、成績の取りやすさは言語によって大差はありません。
初修外国語は皆大学で初めて学び始める言語になるので、全員スタート地点は同じです。
そのため、基本的な活用や語彙の勉強を怠らなければ、どの言語を履修しても良い成績を収めることができます。
第二外国語の選び方
結局どの言語を選択すれば良いか、と迷う方も多いと思います。
学びたい言語を絞ることができている人はその言語を迷わず希望しましょう。
第二外国語は1年間通して学び続けるものになるので、自分の意欲がある言語を選択するのが最も重要です。
言語選びを迷われている方は、以下に各言語の特徴を紹介しますので、参考にしてください。
スペイン語
● 科類によるが女子率は理科二類だと2~3割程度
● 発音・語法ともに比較的簡単
● 活用形が人称、時制、単数複数により変化するため覚えることは多い
フランス語
● 科類によるが女子率はおよそ3割ほど(比較的女子率高め)
● 発音・語法ともに難しい(人称や時制で語形が変わるため覚えることも多い)
● クラスの仲が良く、1年時だけでなく2年になっても交流があるとの声が多い
中国語
● 科類によるが女子率は約3割ほど
● 漢字のため文章理解は比較的簡単だが発音は比較的難しい
● 中国語を選ぶ理由は人それぞれ
● 中国文化に興味がある人や将来を考えて選んだ人もいる
● なんとなく選ぶ人もいる
韓国朝鮮語
● 合同クラスで大人数。文系は女子率4〜5割ほどで、理系も女子率は高い
● 日本語と構造が一緒なので理解しやすい
● 連体形、尊敬形など活用はある程度難しい
ロシア語
● 合同クラスで大人数。男女比は年によって大きく変わる
● 先生が優しい・活用形の暗記が大変
イタリア語
● 文系イタリア語は男女半々、理系も3割はいる印象
● 巻き舌できれば発音は◎
● 名詞に性別がある
● 過去形の種類が多い
ドイツ語
● クラスの規模は標準的
● 男女比は文系の場合、2〜3割程度。理系の場合1割にも満たない
● 英語と比べ発音は簡単
○ ほぼローマ字読みをすれば正しい読み方になる
● 文法はかなり難しい
○ 様々な品詞が格変化するため、暗記や作文が大変。冠詞や接続詞も数が多い
● 英語と同じゲルマン系のため、英語と似通った単語が多く、その点では親近感が湧
く
最後に
第二外国語についてここまで紹介してきましたが、どの言語にもそれぞれの長所と短所があります。そしてどの言語を学ぶにしても、簡単に習得できるわけではありません。
一年間学び続けるものになるので、ぜひ、様々な情報を参考にして後悔のないように選択してください。このブログの他にも様々な個人・団体が第二外国語の紹介を行っています。
そして自分の学ぶ言語が決まったらその言語を精一杯学びましょう!
どの言語を選んでもその言語ならではの学びが必ずあります。
皆さんが有意義な大学生活を送ることができるよう、心から応援しています。
この春から、駒場キャンパスで一緒に楽しい新生活を送りましょう!
昨年書かれたこちらの記事も参考にしてください。
お知らせ
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