2024-04 東大の科類選び【理系編】

2023年9月13日水曜日

科類 進学選択 大学の学問 理系

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こんにちは!

農学部3年のK.S.です。


今回のブログのテーマは「科類選びについて」です。


東大では、一般入試の場合、理科一類・二類・三類、文科一類・二類・三類の6つの科類に分かれて受験し、前期教養課程を経たのち、自分の行きたい学部・学科に進む、という仕組みになっています。


このように書くと、受け入れ枠の多い科類や合格点数の低い科類を受験してとにかく東大に入学してしまえば、東大で自分の興味のある学問を極めていけると思われるかもしれません。


しかしながら、現実はそう甘くはないのです。


進学選択(通称進振り)の際、自分の行きたい学部・学科に進む、というのは正しいのですが、厳密に言うと、自分の行きたくない学部・学科に行かされることはない、となります。


この辺りの話については、9/18に行われるオンライン説明会「東大生が話したい!”東大の話”」の進学選択の部分を参考にしてください。


さて、進学選択の際にポイントとなるのは、以下の二点です。


  • 各科類から各学部・学科へ行ける人数は決まっている
  • 2年生前半までの成績で評価される


ここからは、上記のポイントを踏まえながら、私の体験談と共に科類選びについて話していきます!


進学選択については、2023-14 進学選択についてで詳しく扱っているので併せてお読みください。

また、各学科の定数について気になる方はこちらをご覧ください。


体験談

皆さんは、自分の興味のあることを扱っている学部・学科で学びたい!

という思いから東大を目指す方が多いと思います。


私の場合、受験期に興味のあったことは機械系などの理系の分野でした。


そのため、機械系の学部・学科へ行ける枠が多い理科一類か、理系で入学最低点が一番低かった理科二類を受験することを考えていました。


最終的には入学最低点は毎年低いとは限らないことや、理科一類の方が募集人数が多かったことから理科一類を選択しました。


理科一類の必修科目には第二外国語や数学、物理などがあります。


私は第二外国語でドイツ語を選択したのですが、英語とは異なり名詞にいくつか種類があったりそれによって動詞の活用が変わったりといった点が難しかった印象です。


また、授業では主に文法について学ぶので、単語や活用は自分で単語帳を買うなどして覚えないといけないことも大変でした。


数学や物理については、この公式がどうしてこうなるのかといった理論的なことを授業で学ぶ一方で、期末試験では高校のテストのように公式を使って解くような問題が出題されるため、自分で問題集を買って練習しないと点数が取りづらいことが大変でした。


また、ほとんどの必修科目は同じ科目でも何人かの先生がいて、割り振られた先生に教わることになるのですが、先生によって教える内容やテストの問題が異なったとしても同じ科目として成績がつけられます。

そのため、自分とは合わないなと感じる先生の授業は大変でした。


他にも科類ごとの必修科目について知りたいと感じた方は2023-02 東大生ってまず何を学ぶの?も併せてお読みください。


さて、自分の興味のあることを学びたいと思い東大を目指す方が多いと先述しましたが、進学選択の際には興味のあることが変わっている場合もあります。


私は東大に入ってから進学選択までに、高校の頃は選択していなかった生物の授業を受けて興味を持ったり、サークルの活動を通してプログラミングに興味を持ったりと、入学時は興味がなかったことについてももっと知りたいと感じる機会が多々ありました。


このような経験を踏まえて進学選択に臨みました。


私は機械系や情報系の学科と生物系の学科を選択しました。

結果として農学部というところから分かるように、生物系の学科に進むことになりました。


この時感じたことは、やはり機械系や情報系の学科は理科一類からの枠が多いのと同時に、理科一類から入りたい人が多いのでしっかり点数を取っておかなければ、いくら枠が多いといっても入ることはできないということです。


また、私が選択した生物系の学科は理科二類以外の枠が少ない一方で、理科二類以外から進学を希望する人が少なかったため、多少点数が取れていなくても進学できたように感じました。


進学選択を終えた今、受験時を思い返して理科一類を選んだことは正しかったのか考えてみても、答えは出ません。


たとえ自分が行きたい学科の枠が多い科類で入学したとしても、点数が足りなければもちろんその学科には進学できません。


逆に、枠が少ない科類で入学して点数が取れなかったとしても、希望する人が少なければ進学できることもあります。


結局入学してからテストで点数を取ることが自分の行きたい学科に進学する1番の近道ですが、どの科類なら入学してからの定期試験で点数が取りやすいなんてものはありません。


理科二類で入学して理科三類の人が同じクラスだったので、定期試験の対策をしてくれて助かったといっていた人もいましたが、理科一類で入学しても試験対策をしっかりするクラスもあれば、理科二・三類でもあまり対策をしないクラスもあります。


入学して進学選択の段階にならないと、本当に自分の行きたい学科に行けるかは、わかりません。


科類選び、どう選ぶ?

さて、ここまで私の科類選びと、その選んだ結果が良かったのか、について述べてきましたが、やはり科類を選ぶ際には自分の興味を第一に考えるのが良いと思います。


基本的には「この科類から受け入れはするけれど、あの科類を優先的にとるよ」という学科がほとんどです。


さらに、学科によっては「この科類からは私のところへ入れません」というところが稀に存在します。


進学選択は入学後の成績で全て決まるので、合格最低点の低い科類で入学してその後頑張れば良いと思うこともあると思いますし、それもまた事実ではあります。

しかし、万が一のことを考え、自分が行きたい学科へ進学できる枠が多い科類を選択するのが一番安心だと思います。


せっかく東大に入学して、自分の興味のある分野を、最高の環境で学べる!


と思っていたのに、第一希望の学科に行くことができず妥協して進学選択をしました、ということにならないためにも、科類選びは慎重にしていただければと思います!


結論

長々と書いてきましたが、個人的におすすめする科類の選び方は以下の通りです。


  1. 自分が今興味のあることは何かを考える

  2. 自分の興味のあるところを学べる学科はどこかを調べる

  3. 調べた結果、その学科へ行くにはどの科類が適しているかを考える


個人的には、自分と同じ年度に入学した人のうち、どの科類の人がどの学科にどれくらい行きたいのかわからない以上、「その学科がどの科類からどれだけの人数とっているか」を調べ、一番多くとっている科類で頑張るのが一番良いと思います。


また、興味のあることが思いつかない、興味のあることを探すために東大に行くんだ、といった方は、学部・学科のサイトを訪れてみたり、日々の生活の中でいろいろな情報を集めたり体験してみたりしてください。


どれか1つは「おもしろそう」と感じるものが存在すると思います。


1つ見つけてしまえば上記の流れに沿うことができます。


興味のある学科がいくつかある中で、それらの中からどれを選んでも行ける科類を選び、入学してからの一年半でどの学科がよいか悩み、進学選択に臨む、というのが良いと思います。


皆さんが、自分の望む進学選択ができるよう、より良い科類選びができることを願っております!


最後までお読みいただきありがとうございました!


9/18(月)受験生オンライン企画を開催します!

9/18(月)の10:00〜12:30と14:00〜16:30で、受験生・保護者のためのオンライン説明会「東大生が話したい!”東大”の話」をYouTube生配信で開催します。

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詳しくは受験生・新入生応援サイトをご覧ください。
次回は【9/20】受験生・保護者向けオンライン説明会でいただいた質問をお届けします!




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