はじめに
みなさんこんにちは!東大生協新入生サポートスタッフのK.T.です。
私たちは2023年度の受験生・新入生のみなさんを支えるために日々活動しています。
本年度のブログ第二弾ということで少し緊張していますが、ぜひ読んでいってください!
今回のテーマは「東大に入って最初に学ぶことは何か」です。
受験生のみなさんや東大に興味あるなーという方も、意外と「入学後」については知らないのではないでしょうか?
この記事を読めば、いったいどんな授業が待ち受けているのか丸わかりです!
履修登録
みなさん、中学校や高校に入学した時のことを思い出してみてください。
入学したと思ったら時間割表が配られて、なんと翌日から授業がはじまった!なんてことはありませんでしたか?
みなさんがうなずくのがこちらにも伝わってきましたよ…
なぜこんな話をするかというと、大学ではこれまでと違って時間割を決めるのが学校側ではなくみなさん一人一人だからです!
合格が決まった3月上旬のあと、4月上旬から下旬にかけて「履修登録期間」が存在し、夏までの一学期にどの授業を取るのか自分で選択するのです。
それでは実際に授業を選んでみましょう!まずは時間割を開いて、と…
…あれ?
なんだかこちらが選ぶ前から授業が入っていますね。
実は、月曜から金曜の1限から6限までの全てを自分が選べるわけではないんです!東大の授業は自分で選べる選択科目がある一方で必ず受けなければならない必修科目も存在します。
上の時間割は文科三類の私が1年生の前期に受けた必修授業です。選択科目はこれらの隙間を縫うように入れることになるんですね。
今回の記事のテーマはこの1年生前期の必修科目についてですので、詳しくみていきましょう。
1年生共通の必修科目
やっとこさ本題ですね。
私は昔から「前置きが長い!」とよく言われましたがここでも発揮してしまいました…
ひと口に必修科目と言っても何種類かあるので、一つ一つ解説していきます。
①情報
みなさんが一番想像しやすいのがこの「情報」の授業かもしれませんね。東大が作った教科書を使って基本用語やプログラミングを学びます。
高校で情報をやった方には「これ知ってるー」という内容となるはずですので、ちゃんと高校の授業は受けましょうね。
②身体運動・健康科学実習
これは学生の中で「スポ身(すぽしん)」と呼ばれている体育の授業です。東大の授業は座学が多いので、圧倒的な人気を持っています。どのスポーツをやるかは複数の選択肢の中から選ぶことができます。
詳しくはブログ内の「スポ身」について先輩に聞いてみた 〜受験生・新入生ひとことカードへ回答!①〜の記事を見てみてください!
③既修外国語
なんのこっちゃと思ったかもしれませんが、要は英語です。少数ですが他の言語を選ぶ方もいます。英語の授業は「英語一列・英語中級・英語二列S・英語二列W」の四種類があり、入試の英語の試験の得点や自己申告によってレベル別にクラス分けされます。
つまり、大学に入っても英語の授業は続くんですよね。
④初修外国語
これはいわゆる第二外国語というやつで、ドイツ語・フランス語・中国語・ロシア語・スペイン語・韓国朝鮮語・イタリア語の8つの中から一つを選んで一年間学びます。
大学のクラス分けはこの言語選択によって決められるので、同じクラスの人は全員同じ言語を学ぶことになるわけです。
文系特有の必修科目
お次は文系(文科一、二、三類)の学生のみが受ける必修科目の紹介です。
①初年次ゼミナール文科
文系っぽい内容に触れつつ、資料の集め方や調査方法、論文の書き方、プレゼンのやり方を少人数クラスで学びます。これを受けないと他の授業で「レポート書いてくださいー」と言われてもどうしてよいか分からないので、とっても大事な授業です。
②社会科学
これは選択必修と呼ばれる授業で、「法・政治・経済・社会・数学」の5分野から一定数取らなければなりません。
1つ注意がいるのが、文科一類の学生は「法・政治」を、文科二類の学生は「経済・数学」を取ることがほとんど義務付けられており、選択の余地がありません…。ちなみに文科三類の私はこの制約がないのでなんでも興味あるものを選び放題です(笑)。
③人文科学
これも選択必修で、いかにも文系っぽい内容ばかりです。「哲学・倫理・歴史・ことばと文学・心理」の5分野から一定数取る必要があります。社会科学と違い、科類にかかわらず好きなものを選べるので興味にしたがって自由に取りましょう。
理系特有の必修科目
理系(理科一、二、三類)のみが受ける必修科目についてです。ここからはバトンタッチをして、東大生協新入生サポートスタッフで理科一類のT.S.が説明します。理系の方は必修科目がかなり多いので覚悟してください…。
①数理科学基礎
…いきなり長い名前ですね。数学なのか理科なのかはっきりしろ!と言いたいところですが、やることは単なる高校数学の延長です。前期の中の最初の2ヶ月間でこの授業を受けます。
主に「微積分」や、高校数学では触れなかった「行列」について学んでいきます。高校範囲と被るところも多く、あまり深くは学ばないので、比較的気楽に受けられると思います。
②微分積分学、線型代数学
前期も後半に入り、数理科学基礎が正体を表しました!
ここからは数理科学基礎で学んだ内容の続きを、それぞれの授業で進めていきます。線型代数学は先ほどの「行列」について学ぶ学問です。
③力学
名前の通り、これは物理の中でも力学の分野に絞って勉強していきます。私が受けた授業では円運動や振り子、剛体について学びました。
力学の授業には、入試の際物理を選択しなかった人のために、高校範囲から行う授業もあります。
④熱力学(化学熱力学)
理科一類は熱力学、理科二、三類は化学熱力学を受けます。
熱力学の方に関して言うと、今までの数学、力学とは違い、高校で学んだ内容とは少し離れた(ように見える)内容に感じました。
特に、エントロピーの概念や偏微分を用いた計算を理解するのが大変でした。
⑤生命科学
これは理科二、三類の学生が受ける授業です。理科一類の学生も2年次にはこの授業を受けます。
私はまだ受けてないので、理科二類の知り合いに聞いたところ、化学味の強くなった生物らしいです。
⑥初年次ゼミナール理科
文系でもあった初年次ゼミナールの理系バージョンです。様々な分野に関するゼミがあり、その中から自分の興味のある授業を選択して受けることができます。興味深いテーマがいくつもあり、どれにするかとても悩んだ記憶があります。
授業形態も、与えられたテーマについて調べ、発表する授業や、班に分かれて目的物を作り上げる授業など様々です。
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました。面白そうだなと思った授業はありましたか? 1、2年生は教養学部に所属するということもあり、あまり専門的な授業はありませんが、どの授業も知的好奇心をくすぐるような面白い内容ばかりです。
また、ここでは学生全員が受ける必修科目について説明しましたが、総合科目と呼ばれる、学生が自分で選んで受けられる授業などもあります。幅広い分野の様々な授業が総合科目となっているので、こちらの授業もお楽しみに!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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次回は【8/31】推薦入試について、お届けします!