二次試験が近づいてきましたね。受験生は受験当日に向けて勉強を続けている頃でしょうか。今日は受験前後の過ごし方についてお話しします。少しでもお役に立てれば嬉しいです。
受験にいかに挑むか
さて、受験をすると一口に言っても、ただ試験を受けて終わり、とはなりません。これまで培ってきた力を全て発揮するために、準備を万全にして受験に挑まなくてはなりません。
そのために、勉強以外の面での準備も怠らないようにしましょう。個人的には以下のことはやっておいたほうが良いと思います。
出発準備:私は地方出身だったので、これが必須でした。地方からの受験生の場合はそもそも東京まで遠出するわけですから、その準備が必要なのは言うまでもありません。出発前日までに済ませておきましょう。
会場の下見:受験当日に初めて試験会場へ歩いたら迷子になってしまった…となっては大問題です。会場への行き方を確認しておきましょう。
宿泊場所の用意:前日に東京入りすることを考えると、最低でも二泊することになります。万全の状態で受験に挑めるよう、できる限りリラックスできる環境を整えたいです。
持ち物の用意は早めに
受験当日に慌てて荷物の準備をするようでは、落ち着いて試験を受けられなくなってしまいます。前日までには準備を完了させて起きましょう。
私は荷物を以下のようにまとめました。
持ち物【必須】
受験票:無くしたら大変です。これだけは絶対に確認しましょう。
筆記用具:受験会場の机の上におけるスペースにも限りがありますが、予備をたくさん用意しておいて損はありません。
時計:受験会場にないこともあるのでお忘れなく。
衣服:私は制服を持っていきました。
防寒具:会場内は暑い場合もあるので調整しやすいようにしておくと良いです。
カイロ:手先が冷たくなっては本来の力を発揮できません。2月の東京は雪が降ることもあります。
マスク:今年は間違いなく必須です。うつさずもらわず、です。
昼食:事前に用意しておくのが良いです。
その他栄養補給:お菓子や飲み物をしっかりととって、長丁場を乗り切りましょう。
持ち物【あれば】
勉強道具:事前に確認できるものは必要でしょうが、多すぎると荷物になってしまいます。個人的には、要点を確認できるものに絞って持っていくのが良いと思います。私は以下の教材を持っていきました。
・古文単語帳
・漢文句形集
・東大数学で1点でも多く取る方法
・有機化学の確認用プリント
・キムタツの東大英語リスニング
・鉄壁(英単語帳)
お守り:私は親や祖父母から渡されたものについては素直に持っていきました。
学校で配られたキットカット:二日目に食べました。おいしかった。
新幹線で東京へ
私の東大受験は受験前日から始まっていました。なぜなら前泊する必要があったからです。
私は受験前日の朝に新幹線に乗って東京へ向かいました。私の出身地からであればもう少し遅く出発しても十分間に合うのですが、前日にもやるべきことがいくつかあったので早めに出発しました。
東京に着いた後、まずは駒場キャンパスに向かいました。理系の受験会場は本郷じゃないのか?と思ったあなたは鋭いです。実は少々駒場に用事があったために先に駒場に向かったのです。それは何か。
答えは、生協が実施していた早期入学準備説明会への参加です。地方から東京の大学に入る人は、実際に生活を始める前に住まいなどを決めておく必要があります。なんと、東大生協はその支援策として、二次試験の日に合わせてその案内をしているんですね。母と私は、合格が決まってから慌てて準備するのは大変だろうと見越して、この説明会を見に行きました。
とはいえ、私はまだ合格が決まっていない身でしたので、そこに長居してもしょうがありません。昼食をとった後は説明会は母に任せて、私は本郷キャンパスへ下見に向かいました。
※今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、キャンパスへの入構はできませんのでご注意ください。また、今年の二次試験時の東大生協のイベントは以下で予定されています。
●保護者説明会…2月25日(木)・26日(金)に「オンライン」で配信
●住まい探し相談会…駒場キャンパスではなく「TKPガーデンシティ渋谷」で2月24日(水)・25日(木)・26日(金)に開催。オンライン相談会も2月23日(火)・27日(土)に開催されます。
すべて事前予約が必要です。
当日の動き方を事前に確認
駒場キャンパスから本郷キャンパスへ、京王井の頭線と東京メトロを使って向かいました。当日の降車駅である南北線東大前駅に到着して少し歩いた後、受験票にて入り口として指定されていた弥生門からキャンパスに入構しました。ただ、私が受験した建物はそこからキャンパスの端まで歩かなければならなかったため、思っていた以上に時間がかかりました。このように想定外のことが見つかるので、当日の移動経路に沿って歩いてみるのは良いことだと思います。
改めて安田講堂を見ると、絶対に合格したいという気持ちが強くなりましたね |
ただ、今年は事前に実際にキャンパス内を歩いて建物の位置を確認することができません。それでも、駅からキャンパスへの道のりを確認するぐらいはしても良いと思います。
ホテルに到着
再び地下鉄に戻り、今度はこれから二泊する場所へと向かいました。私大受験の時に泊まったホテルと同一だったため、難なく到着することができました。
ホテルでは、自分をリラックスさせることを第一に考えて、体をマッサージしたり好きな音楽を聴いたりして心を落ち着かせました。また、ちょうど母が一人暮らし用の資料を持ち帰っていたので、それを読んで合格後の生活をイメージするなどもしました。勉強については、過度な復習はせずに古文単語を確認するぐらいにとどめた記憶があります。そして、早めに就寝しました。
配布冊子の中にはクロスワードパズルがあったので、気晴らしに解きました |
1日目
いよいよ受験当日を迎えました。この日は混乱とともに始まりました。
天気を確認するためにテレビをつけてニュースを見ると、なんと中央線が停電のため全線運転見合わせ!まさかの事態がよりによって国公立二次試験当日に発生していました。私は地下鉄でキャンパスに向かう予定だったので対岸の火事ではありましたが、まさかの出来事に驚いたのは今でも覚えています。実際に会場への到着が遅れた人は本当に大変だったみたいです。
朝食の後、ホテルを出て受験会場に向かいました。前日にルートを確認したので迷わず会場に入ることができました。
昼休みには同じ高校の友人と電話をして安田講堂の前で会いました。知り合いと話をしたことでリラックスでき、午後の数学の試験にいい状態で臨めました。受験会場に一人でいるのが寂しい場合には、友人と連絡を取ってみるのは得策だと思います。
無事に1日目を終えて自分の部屋に戻ってからは、過去問のリスニング音声を聴いたり、化学の暗記事項を確認したりしました。たた、この時インターネットで数学の模範解答を見てしまって、大問の最後の一行で計算ミスをしたことに気づいてしまいました。これを二日目まである程度引きずってしまったことには今でも後悔しています…。
そんなことがありながら、この日も早めに就寝しました。
2日目
流石に2日目ともなると受験会場への行き方にも慣れてきます。その調子のまま試験本番も普段通りの力を発揮できる、というのが望ましいですね。
さて、この日の昼休みの私は、滑り止めに受けた次第の合格発表があったためそわそわしていました。見ないほうがよかったのでしょうが、いざ発表の時間になると見ずにはいられない性分から手持ちのスマホで確認してしまいました…。ネットで模範回答を見てしまった件もそうでしたが、皆さんはできる限りメンタルに影響を及ぼすイベントを増やさないようにしてください…。
全科目の試験が終了された後、1日目の昼休みにも会った同級生と一緒に新幹線で地元まで帰りました。とても疲れていましたが、しっかりと準備をしてきた分だけ自分の力を出し切れたと感じていたので、とても清々しい気分でした。
力を出し切るための準備をしよう
ここまで、事前準備が大切だ~ということを長々と書き連ねてきました。が、最低限のことさえしっかりやっておけば、基本的には当日困ることはないはずです。この記事を最後まで読んでくださった皆さんなら、問題なくこなせることでしょう。
今年の受験生はコロナのせいで例年以上に大変な思いをしてきたことでしょう。その苦労は計り知れません。その苦労に対して私が『大変な思いを力に変えて』などとエールを送るのは浅はかである気がします。それでも、努力を重ねてきた皆さんなら、必ずや最高の結果に辿り着けると私は信じています。
皆さんの健闘を祈っています。くれぐれも体調には気をつけて、最後まで頑張ってください。